6月24日木曜日、香川県議会総務委員会において、
香川県の次期総合計画策定にあたって、協同労働という働き方に注目し育てよと求めました。
協同労働、みんさんご存知でしょうか。
どういうものかというと、「働く人が、出資をして組合員になり、それぞれの意見を反映させながら主体的に運営し、地域の多様な需要に応じながら、持続可能な地域社会づくりに向けて事業を行う働き方」です。
過疎化が進行し、効率重視の価値観だけでは地域は成り立っていかないことは、みなさんが感じておられることだと思うんです。県の重点施策「新しい流れをつくる香川」のなかでは、戦略的な産業振興を図る、雇用対策を推進する、農林水産業の持続的発展を図るなどと、勇ましい項目が並べられていますが、どれも「言うは易く行うは難し」で、なかなか「そこそこ食べていける」雇用のイメージが持てないというのが正直なところではないでしょうか。
ここを、「協同労働」という形態に置き換えてみると、様子が変わってきます。これまでの搾取されるイメージの労働から解放され、能力成績主義で縛らなくても、一人ひとりが労働することに誇りと喜びを見いだし、よい仕事をしたいという欲求に基づいて一人ひとりの力、能力が引き出だされてくるというのです。NHKのクローズアップ現代⁺が取り上げているのを見て、「これだ」と思いました。これこそ、地域を持続可能ならしめる地方に求められている働き方だと思いました。是非、クローズアップ現代⁺「グローバル企業にも負けない!?世界で注目の働き方」をのぞいてみてください。きっとうなづいていただけると思います。
「競争から協働へ」豊かな関係性の中で人間性を取り戻す、大量生産・大量消費・大量廃棄社会からの根本的転換を迫られている私たちにとって、「協同労働」は、自治、人権、民主主義といったあるべき社会の原理を取り戻し持続可能な地域社会を蘇らせると考えます。いかがでしょうか。
国も、昨年末、第203回臨時国会において「労働者協同組合法」を全会一致で成立させ、後押しする体制を整えようとしています。全国知事会会長を務める飯泉徳島県知事も「労働者協同組合の制度は職業選択を多様化し、SDGsやダイバーシティ、地域包括ケアシステム、新たな介護システム創設にも大いに貢献される素晴らしい制度。市町村、都道府県を問わず、地域それぞれの課題解決に大きく寄与し、地方創生第2幕に無くてはならない制度である」とその存在を高く評価するコメントを寄せています。
是非、香川で育てていきたい働き方です。
(参照)クローズアップ現代⁺
協同労働に関する支援・相談窓口 – NHK